最近の動向

 2005年3月、「死因究明ワーキングチーム(WT)」が、民主党「明日の内閣」閣議の承認を得て正式に発足しました。

  座長は衆議院議員の細川律夫氏、事務局長は法務委員の樽井良和議員(選挙区は大阪)です。 「木村事件」の誤認検視問題や、千葉大学法医学教室の岩瀬教授の問題提起など発足のきっかけになっています。

 ワーキングチームの設立趣意は、次のようにまとめられています。

『わが国の解剖率は世界的にみても著しく低く、死因究明のシステムは脆弱であり、その結果、犯罪の認知に至らない、あるいは効果的な再発防止策が講じられないなどの問題を生じている。また、大規模災害等緊急時に備えた対策も確立しているとは言えない。このような問題を認識し、それに対する方策を議論するため、わが党の法務部門会議のなかに、「死因究明ワーキングチーム」を発足させ、下記のようなテーマにつき検討するよう提案したい。

  1. 変死体等死因究明の現状、法医解剖のインフラ整備の必要性と具体的な方策
    ・誤認検視 ・司法解剖謝金 ・監察医制度 ・医療過誤と医療承諾解剖
  2. 統合的法医解剖への発展に向けた議論
    ・中長期的にみた法医解剖のあり方 ・海外との比較
  3. 解剖結果の情報開示のための方策
    ・犯罪被害者の人権 ・再発防止、医学への貢献
  4. スマトラ沖地震、新潟地震など大災害を含む緊急時における死体取扱の問題。
    ・身元確認業務 ・死因の究明 ・平時からの緊急時対応

国会質問
 ・平成17年03月30日 [005/012]162-衆-法務委員会-8号
  午前十一時三十分から民主党、樽井議員

© 柳原 三佳