『居眠り運転』の恐ろしさ、知ってほしい…。徹夜、過労、体調不良が招く惨事と被害者遺族の悲痛な訴え #専門家のまとめ
2025.1.15(水)
2025年元旦早々、痛ましい事故が発生した。午前10時ごろ、鎌倉市の国道で軽乗用車がセンターラインを突破し大型バイクなど計3台に衝突。バイクの男性(34)が死亡した。軽乗用車を運転していたベトナム国籍の女子高校生(18)は自動車運転処罰法違反で現行犯逮捕。警察の調べによると、初日の出を見に行った後で「居眠りしてしまった」と供述し、容疑を認めているという。居眠りは一時的に意識を消失する極めて危険な状態だ。筆者がこれまでに取材してきた「居眠り運転」による事故を取り上げ、その悲惨さと予防法を考える。
ココがポイント
居眠りは一時的に意識を失っているのと同じ現象です。(中略)飲酒運転と同様(中略)非常に危険な状況を生む可能性があります。
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僕が居眠りさえしなければ、僕の車は対向車線にはみ出すこともなく、今回のような事故は起こらなかったのです。
居眠り運転の原因のほとんどは「疲労」と「睡眠不足」(中略)疲れているときや睡眠不足のときは運転を控えることが重要です。
出典:JAF(日本自動車連盟)
エキスパートの補足・見解
年始早々、居眠りによる事故のニュースを見て暗澹たる気持ちになりました。居眠りは一時的に意識を失っているのと同じで、その状態で運転することは大変危険な状況を生みます。道路交通法上は『過労運転』(違反点数25点)とみなされ、飲酒や薬物使用時の運転と同じく、危険な行為として禁止されているのです。
しかし、仕事での長距離運転や旅行先での徹夜運転、直前の服薬や睡眠時無呼吸症候群と呼ばれる睡眠障害などが引き起こす居眠り事故は後を絶たず、中央線突破などで何の過失もない対向車のドライバーやライダーが犠牲になるケースが少なくありません。取材実感としては「わき見」で処理された事故の中に、実際には「居眠り」が相当数含まれているのではないかと推察しています。
1月は新年会や成人祝といったイベントが多い季節です。スキーなどのウインタースポーツを楽しむため長距離運転する機会も増え、自分でも気づかぬうちに疲れが蓄積することが考えられまず。上記で取り上げた「JAF」の記事には、居眠りを防ぐために有効な方法や注意点が書かれています。居眠り運転で大事故を起こさないためにも、被害者遺族の声と共に、ぜひ参考にしてください。