幕末の武士が米国で目撃した「空を飛ぶ船」の報告記
『開成をつくった男、佐野鼎』を辿る旅(第39回)
2020.6.24(水)柳原 三佳
*写真はイメージ。本文と直接の関係はありません
新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の解除を受け、6月19日、ようやく県外への移動制限が解除されました。週末は日本各地の名所にも観光客が戻ってきたようですね。 私も、4月に予定されていた親族の法事が延期となっていたのですが、解除翌日の6月20日に営まれることになり、東京・神楽坂の清隆寺へ参ってきました。 このお寺は、勝海舟の先祖の菩提寺として知られており、また、本連載の主人公で、海舟とも交流のあった佐野鼎(さのかなえ)の墓所でもあります(現在は青山墓地へ移動)。 『開成をつくった男 佐野鼎』(柳原三佳著・講談社)の中には、幕末に夭逝した佐野鼎の愛娘(長女・茜)のお話が出てきますが、まさに、このお寺に保管されていた過去帳の中にその名が記されており、命日まで知ることができたのです。 もし、昭和20年の東京大空襲で過去帳が消失していたら、こうした事実もすべて闇の中に消え去っていたことでしょう。
【JBPress(連載記事)はこちら】
(第39回)幕末の武士が米国で目撃した「空を飛ぶ船」の報告記
【連載】
(第11回)これが幕末のサムライが使ったパスポート第一号だ!
(第14回)151年前の冤罪事件、小栗上野介・終焉の地訪問記
(第15回)加賀藩の採用候補に挙がっていた佐野鼎と大村益次郎
(第16回)幕末の武士が灼熱のパナマで知った氷入り葡萄酒の味
(第17回)遣米使節団に随行、俳人・加藤素毛が現地で詠んだ句
(第19回)「勝海舟記念館」開館! 日記に残る佐野と勝の接点
(第20回)米国女性から苦情!? 咸臨丸が用意した即席野外風呂
(第21回)江戸時代の算学は過酷な自然災害との格闘で発達した
(第22回)「小判流出を止めよ」、幕府が遣米使節に下した密命
(第24回)幕末に水洗トイレ初体験!驚き綴ったサムライの日記
(第25回)天狗党に武士の情けをかけた佐野鼎とひとつの「謎」
(第29回)明治初期、中国経由の伝染病が起こしたパンデミック
(第30回)幕末の侍が経験した「病と隣り合わせ」の決死の船旅
(第35回)セントラル・パークの「野戦病院化」を予測した武士
(第36回)愛息に種痘を試し、感染症から藩民救った幕末の医師
(第37回)感染症が猛威振るったハワイで患者に人生捧げた神父