Date: 2015-12-14 (Mon)
<新刊紹介>
NHKでドキュメンタリードラマ化された前作『巻子の言霊』(講談社・2010年刊)に、その後の4年間と永遠の別れまでを加筆した完結編。
『巻子の言霊 尊厳ある死を見つめた夫婦の物語』(柳原三佳著)
●本書の内容
『私の妻は62歳のとき交通事故に遭い、一命は取りとめたものの、全身麻痺となりました。以来、話すことも、食べることも、身体を起こすことも、寝返りを打つことも、指先や足先を動かすこともできず、ベッドの上で仰向けになったまま闘病生活を続けています。唯一、妻が自分の意志で動かすことができるのは、瞼だけなのです----』そんな書き出しで始まる手紙が筆者のもとに届いたのは2008年のことだった。差出人は富山市に住む松尾幸郎さん(当時73歳)。最愛の妻・巻子さんとは唯一動かすことのできるまぶたを使い、会話補助器を使ってわずかな会話を交わしているという。しかし、ある日、文字盤に現れたのは、『こ ろ し て く だ さ い』という8文字だった……。初孫を再び抱くこともかなわぬまま、一瞬の事故によって狂わされた幸せな老後。理不尽な司法制度や医療制度、矛盾に満ちた保険業界の対応に直面しながら、夫婦は生と死の狭間で互いを思いやり、『尊厳ある死とは何か』という問いに向き合い、事故からの8年の歳月を生き抜いた……。
●もくじ
まえがき 第1章 終の住処 第2章 運命の日 第3章 奇跡 第4章 命の値段 第5章 紡がれる言霊 第6章 夫婦の歴史 第7章 「赦し」とは 第8章 遺言 第9章 桜 終 章 別れ あとがきにかえて
*本書はアマゾンでご購入いただけます。
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